湧谷山は岐阜県中西部、揖斐川町坂内にある1000m程の小山です。
この山に出かけることにしたのは、Webで「つづら折れの急登」というフレーズを見つけたからです。
湧谷山は10年以上前に輪カンジキで登ったことがあります。その時はスキー場右手の尾根に取り付いて、
748.5m標高点、854m標高点をたどり、丁子山・湧谷山のピークを踏みました。今回は新しく付けられた遊ランドスキー場からの登山道を登ってみます。
「つづら折れ」ですぞ!
AM 11:10 遊ランドスキー場スタート。

家から1時間半程度の所なので、随分ゆっくりしたスタート時間です。遊ランドスキー場はリフト1基の可愛いスキー場。近年の雪不足で殆ど営業できない年もあるようですが、「マット・スキー」というかたちで通年営業しています。この日も10台ほど車が来ており、リフトがゆっくり動いていました。

係りの方に立ち入りの許しを請い、スキー場の左端を登らせてもらいました。スキー場top迄は15分程。たどり着いたその左端に登山口はあります。
何の看板もないただの切り開きです。

初めは薄暗い植林の中でパットしませんが、
やがて前方が明るくなり雑木林の中を行くようになります。
例の「つづら」が始まり、登山道に落ち葉が多くなってきました。
この秋は例年になく暖かで、街なかではほとんど秋の気配を感じません。秋らしい好天の日も少なく、山の紅葉はいまひとつのようです。休日の天気に恵まれなかった私は、もっぱら落ち葉で「もみじ狩り」です。
さて登山道の様子ですが、素晴らしい「つづら」です。
2〜3mのスパンで電光形を切っていきます。「コマケ〜!(細かい)」
部分的な連続は登山道ならば珍しくもないのですが、登山道の全んどが「つづら」なのです。
勾配もなかなかのもので、ひと息入れようとしてもそれらしい所がありません。
丁子山ピーク直下の静かなブナ林
PM.0:50 丁子山ピーク着。

数え切れない程のつづら折れを繰り返し、丁子山のピークにたどり着きました。残念ながら「ちょっとしたコブ」と言った方がよさそう。灌木に取り囲まれ展望はありません。「丁子山」と書かれたプレートと三角点だけが頂上の証です。

この日は風もない好天で、大汗をかいてしまいました。
「勤労感謝の日」というのに、
アンダーシャツ一枚でも寒いという事はありません。
本当に暖かい秋です。

丁子山からはいったん小さなタルミに下り、
再び湧谷山への急登となります。
丁子山まではやや粘土質の道でしたが、
ここから岩が混じり出しました。
AM.1:15 湧谷山頂上着。
頂上は小さな切り開きとなっていました。
しかし背の高い熊笹に囲われておりあまり展望は利きません。灌木の頼りない枝に無理矢理よじ登ってみたのですが、やはり枝がうるさくすっきりとしません。ただ、ナナカマドが赤い実を付けており、湧谷山登頂のお祝いをしてくれているようでした。
湧谷山頂上よりの北東方面。右端に蕎麦山(そむぎやま)

さて、待望のダウンヒルのスタートです。
湧谷〜丁子山間は予想以上に傾斜が強く、そのうえ木の根と岩が邪魔をして、なかなか上手く乗車できません。丁子山からはやや粘土質の柔らかい道となり期待しましたが、そう簡単なものではありませんでした。傾斜は相変わらず強く、2〜3mスパンの「つずら折れ」は過酷です。急傾斜のタイトターンを何とかひとつクリアーすると間髪入れず次のタイトターンが始まります。体勢が整わないうちに次のターンにハンドルを切り込んでいかなければなりません。
二つぐらいまでは何とかなりますが、五つ六つ連続するとなると集中力が・・・。ひと息入れようと自転車を止めると、力んだ体が震えています。ついゝ「コマケー!」と叫んでしまいました。もちろん随所で自転車から投げ出され、文字通り「満身創痍」です。
左膝をハンドルに挟んだようで、久しぶりにしばらく動けないことも。こうなると腰が引けて益々ダメ! 
手に負えないタイトターンが延々と続きました。
PM.2:40 登山口着。(スキー場top)

傷だらけで降りてきたスキー場は何事もなかったように音楽が流れ、リフトがゆっくり動いていました。
もう少しテクニックがあれば・・・、
「ドリフトFan」には堪らないコースだと思います。
また腕を磨いてトライします。

やまであいましょう。